手羽先餃子もどこかのテレビ番組や雑誌で採り上げられて、ネット通販でそれこそ飛ぶように売れているらしいですね。そんな話題の手羽先餃子、今や居酒屋の定番料理だそうですが、最近ほとんど居酒屋で飲み食いしなくなって久しい私は、あいにく食べたことがない。鶏の手羽先部分の骨を抜いて、代わりにその中に餃子の餡を詰め込んで焼いた料理で自分でも作れそう。暇な時に作ってみますか。それともスーパーの冷凍食品コーナーに売っているのかな?
ちょっと興味を引いた料理だったので調べてみました。手羽先といえば名古屋の名物料理「手羽先の唐揚げ」が頭に浮かぶ。手羽先は、鶏の中でも「味」も「脂」ものっているし、コラーゲンがとっても豊富で、そのまま唐揚げしても旨い部位だ。あの名古屋が発祥の料理なの?そう思って調べていたら、どうもそうでもないらしい。餃子の餡を詰めて油でカラッと揚げた手羽先を京都のとある屋台が始めたのが最初と言う記事があった。と言うと京都なの?ところがまた別のサイトでは手羽先餃子のルーツはタイの屋台料理なのだそうだ。東南アジアのB級グルメなのだそうだ。するってえと、若い頃東南アジアを旅した後、京都周辺で独立自営のフードビジネスを始めた人がタイ料理にインスパイアされて手羽先餃子を始めたってことだろうか?
それらしきタイ料理はあるのだろうか?調べてみるとありましたっ!!タイの揚げ物料理のなかでタイ風手羽先餃子として紹介されてるけど、現地ではピッガイ・ヤッサーイ(ピッガイ・ソッサーイ)と言う名の料理。その名に餃子の意味は一切無い。なんでもピッガイは「鶏手羽先」の意味。ヤッサーイとかソッサーイとかヤットサイとも書いてあるが、これは「詰め物」と言う意味。だから「鶏手羽先の詰め物」のこと。なんだそのまんまのネーミングやないか!!骨抜きした手羽先の袋の中に、春雨、豚挽き肉、きくらげなどをマッギーソースなどで味付けして詰め込んだものを揚げた料理だそうだ。中身は日本で一般的な餃子の餡などではない。皮はパリパリ、具はモチモチした食感のタイ東北地方の料理らしい。タイではこれにチリソースをつけて食べると言う。
ただ、日本料理でも手羽の袋に種々の具材を詰める「手羽詰め」が昔からあって料理本にレシピが載っていたらしいので、本当にルーツがタイなのかはわからなくなってしまった。京都で修行した板前はんが独立した後に、手羽詰め料理を餃子の具で出したら売れるんやないやろかと思うて始めたのかも知れまへん。確かに手羽詰めには色々な具があって、挽き肉や明太子、高菜、もち米などなど、具に餃子の餡を使って揚げたり焼いたりするアイデアはすぐに浮かんできそうだ。と言う訳で、手羽先餃子がどこでどうやって誕生したのか、どうもはっきりしなかった。
しかしながら、この手羽先餃子を量産して初めて食品市場へ出し始めた会社と言うのは分かった。ホームページでうちですと宣言しているので間違いないのだろう。それが、サン印向山食品工業株式会社と言う食料品製造販売会社。昭和48年設立で埼玉県川口市に工場を持っている。見てみると「手羽詰め」だけでも、手羽餃子、手羽明太子、手羽キムチ、手羽チーズ、手羽ホタテ、手羽おこわといろいろ製造加工している。ここがおそらく手羽先餃子を作り続けて30年という専門店の正体なのだろう。そしてここが2年もの歳月を費やして開発した自信作が今回紹介する「喰辛棒(くいしんぼう)」と言う面白ネーミングの手羽先餃子。
ピリ辛骨付き手羽先おこげ味の手羽先餃子なのだそうだ。そして何といっても手羽先の揚げ衣に米の粉が使われているのが大きな特徴。骨の旨みと米粉のカリカリ感、唐辛子のカプサイシンが微妙に絡み合って、香ばしく、カリカリ、さくさくして素晴らしい味になっているらしい。そのまま焼いても、素揚げでも、独特の食感とピリッとした味わいが口の中に広がる。何だこれは!ウウッ、旨い!製法特許出願中のこの会社オリジナルの手羽先餃子なんだとか。
米粉を揚げ衣に使うとカリカリ、さくさくに揚がるのだそうだ。さらに揚げ物特有のくどさやあぶらっこさも気にならなくなり、素材の新鮮さが引き立つように感じられるとか。普通の天ぷら粉よりも軽く揚がるので、最近は料亭や仕出し料理にも米粉揚げが使われるようになっているらしい。しかし、何故そうなるのだろうか?調べてみましょう。
なるほど。米粉は、小麦粉と違って弾力や粘りのもとであるグルテン(たんぱく質)を含んでいない。それで天ぷらなどの揚げ物の衣として使うと、小麦粉よりも薄い衣に仕上がり、油もあまり吸わないので、時間が経ってもサクサクした食感を維持しているのだそうだ。これが小麦粉だと、水分によってグルテンが形成され、衣に粘りが出てしまい、カラッと揚がらずにふんわりとしたパンのような感じになるのだそうだ。
最近、天ぷら粉としてだけでなく、パン、ケーキ、クッキー、麺などが米粉で作られるケースが多くなってきた。以前から疑問だったのだが、何でもっと昔から米粉製食品として作られていなかったのだろうか?米粉のパンなんかは約10年前(西暦2000年前後か?)に日本で初めて作られたのだそうだ。ビーフンやフォーなどのような米粉の麺も日本では発達しなかったが、先に小麦粉の麺が普及してしまったからだろうか?米粉そのものの歴史は古く、日本では上新粉や白玉粉などのいろんな種類の米粉が昔からあったにもかかわらず、せんべいや和菓子などに用いられるのみで、ごく最近まで小麦粉を原料とする食品の代用としては用いられなかった。一体何故なの?ついでながらその辺の事情も探ってみました。
どうも米粉は近年まであまり応用の利く穀物粉ではなかったようだ。最近になって製粉技術や加工技術の革新があり、食品加工に広く応用が利くようになったのだそうだ。例えば、従来の米粉の場合、上新粉にグルテンを加えてパンを作っても、米粉の粒子が大きすぎるため、イーストなどにより発酵させても膨張率が低いうえに次第にガスが抜けてしまう。なのでそのパン生地は一時的にわずかに膨らみはするが、結果的には沈んでしまうという問題があったのだそうだ。もっともっと米粉の粒子をきめ細かく均一にしないと、小麦粉で作るようなふっくらした本格的なパンは作れないのだ。
長年に渡り、上新粉、米菓用米粉に携わってきた大阪の町工場の西村機械製作所という会社が、この問題を解決したのだそうだ。微細粒でデンプン損傷の少ない上質な米粉製粉機「スーパーパウダーミル」というマシンを開発し、ついに小麦粉にも負けない上質な米粉パンが作れるようになったのだ。これが約10年前の話で、当時はこの米粉の価格は小麦粉の3倍もの値段がして、あまり市場に出回らなかったそうだ。しかし最近、国際的な原料価格の高騰や、原油高、途上国の人口増加による食糧需要の増加などが影響して小麦粉価格が上がり、米粉と小麦粉の価格差が縮まっている。そこで米粉パンなどの米粉製食品がにわかに注目されてきているという。なるほどね、そういう背景でしたか。
さて、衣に米粉を使用した手羽先餃子「喰辛棒(くいしんぼう)」に戻りましょう。揚げてよし!焼いてよし!「手羽詰め」の専門工場が2年の歳月を費やした自信作「喰辛棒」は、鶏皮はパリパリサクサクなのに、中の餡はとってもジュ〜シ〜!ご飯にもよく合う!ビールにもよく合う!一度食べたらあまりの旨さに病み付きに!レストラン、居酒屋、スナック、ラーメン、うどん、そば屋などのメニューにおススメ!もちろん業務用としてだけでなく家庭のおかずの一品としても楽しめる。

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